「束の間」の紗合わせ

9月1日より単衣の季節です。

最近は気候の変化に伴い夏物を9月中旬位まで着ている方もおられますが、私は仕事柄、季節の変わり目にはきっぱりと装いを改めます。しかし「できるだけ涼しく」と思い、残暑厳しい時に良く登場するのが紗合わせです。

紗合わせには、絽と紗を合わせたもの、紗と紗を合わせた紗無双と呼ばれるものが有りますが、私の紗合わせは絽目と紗を合わせたきものです。

紗合わせの時期は、30数年前は6月と9月の1週間くらいと言われておりましたが、最近は6月・9月の単衣の時期に着用と範囲を広く着られております。

若い頃求めた紗合わせは、白地の絽に蝶が舞い、紺地の紗が上に重なり、ゆらゆらと飛びます。

昔は、ひなやの薄紅のぼかしの八寸帯を締めておりましたが、最近は白地の刺子織の博多八寸帯を締め、長く楽しんでおります。

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10年くらい前に求めた紗合わせは、白地にすすきの原、上に萌黄色の紗が重なって秋バージョンのきものです。

帯は白地に秋なすのしゃれ袋帯や正倉院の組帯などを結んで楽しんでおります。

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9月ならではの季節を楽しみたいですね。

学院では「きものと季節」のお話なども授業に盛り込まれております。皆様の受講を心よりお待ちしております。